【映画鑑賞】『関心領域』を観ました。

映画

「おうち映画祭」を始めたら、支出が抑えられた!

こんにちは、アラサー主婦のゆうです。

いよいよ出産予定日が近づいてきて、忙しくなる前に観ておこう!という気持ちになり『関心領域』をようやく鑑賞。

きっと産まれてからは子育てでそれどころでは無くなるでしょうし!

私は最近は主に「おうち映画祭」と称して映画館ではなく家で映画鑑賞してます。

「おうち映画祭」は映画鑑賞が趣味の方にはかなりおすすめの節約方法だと思ってます。

元々夫婦で映画鑑賞が趣味の私たち、以前は安い日を選択するか、クレジットカードの特典を利用してお安く観にいくなどの工夫をしてました。飲み物も持参したり。

それでも、一度出かければ交通費・食事代がかかります。
大抵映画館は人通りの多い街にありますから、人混みの中を歩く疲労を感じてしまう。

それらを一気に解消してくれるのが「おうち映画祭」!
自分の好きな時間に、移動の時間や体力を使わず観始めることができます。

さて、前置きが長くなりましたが今回鑑賞したのは『関心領域』。
アカデミー賞も多数の部門でノミネートされ、第96回国際長編映画賞・音楽賞を受賞されています。

今ならAmazonプライムで視聴することができます!(※2025年3月28日時点)

あらすじ

“マーティン・エイミスの同名小説を、『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』で映画ファンを唸らせた英国の鬼才ジョナサン・グレイザー監督が映画化。スクリーンに映し出されるのは、どこにでもある穏やかな日常。しかし、壁ひとつ隔てたアウシュビッツ収容所の存在が、音、建物からあがる煙、家族の交わすなにげない会話や視線、そして気配から着実に伝わってくる。その時に観客が感じるのは恐怖か、不安か、それとも無関心か? 壁を隔てたふたつの世界にどんな違いがあるのか?平和に暮らす家族と彼らにはどんな違いがあるのか?そして、あなたと彼らの違いは?“

引用:関心領域オフィシャルサイト

『関心領域』は“行間を読む映画“(ここからネタバレ注意です)

この映画は分かりやすい説明はなく、はっきりと明示されない部分が複数あります。

私たちは歴史を学びアウシュビッツの収容所で何が行われていたか知っている。

ですから、登場人物の言動や起きている現象・映像の中の変化に恐ろしさを感じる。
劇中では淡々と一家の暮らしを中心に映し出されるのですが、その後ろでは煙が立ち上がり、叫び声や銃声が確実に聞こえます。

劇中、妻の実母が泊まりにきますが、(恐らく収容所の音や匂いや光景に耐えられず)娘に一言もなく帰ってしまう場面があります。
母の置き手紙の内容は娘が燃やして私たちは知り得ないのですが、恐らくこの「楽園」(娘が住まいをそう称している)異様さを訴えていたのではないかと考えられます。
かといってこの母だってユダヤ人の住宅にあったカーテンについて「あのカーテンは私が狙っていたのに知人に盗られた」などと語っていましたから、裕福なユダヤ人からものを奪うのは当然だという考えを持っていた人物です。
そんな意識を持った母でも「楽園」で収容所で行われていることを感じ取り、留まる事はできなかった。

一家だって、末娘は夜なかなか眠れない状況だし、次男は戦争ごっこを楽しみ、長男は次男を毒ガス室と称した部屋に閉じ込めるなど幼いながら収容所で何が行われているかちゃんと知っていて凶暴性が現れている。そこに住む子どもたちに確実に影響を及ぼしています。

それでも一家はこの異常性を異常とは捉えない。この一家にとってはそれは異常ではない。

妻役のサンドラ・ヒュラー

どこかで観たことがある特徴的な女優さんだと思っていたら、『落下の解剖学』の主演女優さんでした。
『落下の解剖学』では全く違う役でしたが、本当にどの役も素晴らしい演技です。

今作では、収容所の隣に住む一家の中で一番違和感のある登場人物がサンドラ・ヒュラー演じる妻なのです。
一家の中で特に妻はアウシュビッツから流れる煙や匂いや叫び声を完全に無視して生きている。
それどころか、収容されたユダヤ人から奪った金品・服を手に入れ、地元の人間には差別的な態度をとり、住まいを「楽園」と称する異様さがあります。
自らを「アウシュビッツの女王」なんて言うほどですからね。

そんな妻が「楽園」からの転居を夫から持ちかけられた時、(いや実母が家の異様さに耐えられなくなって帰ってしまった時かな?)一人で歩くのを引きで撮ったシーンが印象に残りました。
怒りを表すのに表情やセリフだけでなく歩き方で全身で怒りを表現されていた。

私たちも、関心を持てないのか

歴史上でアウシュビッツ収容所で起こったことは誰もが学びます。
恐ろしい事実で、こんなことは二度と起きてはならないはずです。
それでも戦争は繰り返される。

私たちはどこかでこんな悲劇的な出来事を「対岸の火事」だと考えているのかもしれません。

戦争に限らずです。

誰かが不幸な目に遭った時、ニュースを見た時、私はどれだけ関心を持っているだろう。
もしも自分や大切な人が関わることになったら?自分たちには関係がないことだと言えるだろうか。

目を背けず、向き合う姿勢を持っていたい。

そう考えさせられた映画でした。

映画の感想はここまで。アカデミー賞を取るのも納得の映画で、私がお勧めせずとも、皆さんにも観て自分の生き方や世の中への関心について考えて欲しい映画です。

おうちで映画鑑賞は楽だし支出も最小限でおすすめ

最近は寒暖差も激しく、花粉や黄砂が舞ってなかなか外出できない方も多いのではないでしょうか。

大スクリーンで見る迫力やスケールなど映画館の特別感も大好きですが、ゆったり落ち着いて自分のペースで見られる家での映画鑑賞も感動や刺激を得られるものです。
家での読書や映画鑑賞は「物事を考える機会」を私に与えてくれます。

国や時代が違えば考え方・文化・暮らしのあり方が違います。

今をどう生きていくか、のヒントが散りばめられています。

家にこもって「今日も何もしなかった」と無力感を感じてしまう方はぜひ「おうち映画祭」を楽しんでみてはいかがでしょう。

なんせお洒落したり準備がいらないのが利点。TVやiPadやPCを開いたら観たいと思った最高潮のその時に観始められるのですよ。

それに、映画館で観るには今や大人1,800円の時代。さらにドリンクやポップコーンもつければ軽く一人当たり3,000円はかかります。
サブスク代やお菓子・ジュース代くらいはかかりますが、おうち映画祭の方が断然支出を抑えられます。

ぜひ「おうち映画祭」でおうち時間を楽しんでみてください!🎬

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